「室礼」のロゴができました。

KOKAJIYA二階、「室礼」のロゴができました。

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http://shitsurai.bricole.jp/114/

実はこれも今日のレセプションで発表する事にしていた事項です。

でも、こんな虫の声のする夜に、皆さんに静かにご報告出来たのもなんだかぴったりな気もします。
書で「室礼」を表現してくださったのは、書家の華雪さん。
華雪さんは、新潟では10年余り毎年のように滞在・展示をなさっている、ご縁のある方です。

今回華雪さんにロゴをお願いしたのは、
「室礼」という言葉、場所に込めた私たちメンバーの心や思いを真摯に受け取り、
自身の身体を通した実感ある言葉として、形にして下さることを直感したからです。

華雪さんは、水と土の芸術祭(2009,2012ともに)の参加作家でもあります。
偶然にも、2012年の展示会場下見の際には、ここ小鍛冶屋もご覧になっていました。
そんな偶然も重なり、その時の記憶を辿りつつ、「室礼」への思いやコンセプトを
じっくり咀嚼する中で、この「書」に行き着いたのだと思います。

ロゴは、9月18日より玄関を入って右手奥、KOKAJIYA2階への階段入り口の壁面に掲示します。
ぜひ、実物をご覧いただければと思います。

また「室礼」では、華雪さんの展示も今後予定しております。
内容、日程など詳細は後日お知らせいたします。どうぞお楽しみに。

以下、華雪さんの制作に当たってお寄せいただいたコメントです。

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今回、書を書かせていただくに当たって、
あの場所を書であらわそうとしたとき、
なにをたいせつにするべきか、考えました。
そして、あの場所そのもののゆったりとした厚みある雰囲気を、
「室」と「礼」の両方から描きたいと思いました。

「室」には場そのものの強さを、濃い墨色と、
古代中国で石碑を彫るときに使用された端正で力強い書体であらわしたいと思いました。
そして「礼」の字では、
その場所でひとを迎える主人のふるまいや思い―しつらえることを考えたいと思いました。

「礼」の字を書くときには、へんとつくりの間に余白ができます。
しかし紙の上では、墨の線としてこそ残りませんが筆の穂先は複雑に動いています。
余白は書き手が残そうとしてつくる場所でもあります。

今回、「室礼」ということば、あの場所をしつらえるふるまいについて考える中で、
その余白をできるだけゆったり残るよう意識して書きたいと思いました。
なんのために、そうしたいのかと自問したときに、
そうすることで、余白が「室」の強さを引き立てるように思い、
また字を見る人にとっては、余白が書き手の思いを想像できる部分になるのではと考えました。

書のおもしろいところは、
書き手が筆の動かした軌跡を、見るひとも追いかけることができるところに、
ひとつの特長があると思っています。
誰かの書いた書を見て、こうして、こうやって書いたのだな、と指で辿っていく。
その途中に余白があらわれたとき、ひとは、そこで立ち止まる。
それから、書き手の考えや動きを想像することになります。

このことが、ひとつの場所をしつらえることに似ているように思いました。
空間の中に、あえて用意された余白は、
そこをしつらえるひとの思いや考えが逡巡した場所でもあると思うのです。
そういう余白をつくることは、その場所をよく知っているからこそ、
つくることができるのかもしれない。
そのふるまいは、その場所のもともと持つ強さ、
可能性を引き出し、活かすことなのかもしれないと思いました。

そしてこういうことが、小鍛冶屋「室礼」にとって、またふるまいとしての「しつらえ」にとって、
たいせつなことなのかと考えながら、今回、「室礼」の二文字を書かせていただきました。
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華雪プロフィール

1975年京都府生まれ。現在、東京都在住。

五歳の頃から通い始めた書道教室で、
漢字が持つ象形文字由来のなりたちと
複数の意味に惹かれ、以来、書と篆刻に親しむ。

1992年より個展を中心に活動し、
各地でワークショップも行っている。
日常の中から見出したテーマを、
少字数の漢字で表現する書や、
禅語などを用いた物語性の高い篆刻作品を中心に、
文字、言葉、文章、そして書くという
身体行為そのものを探る創作を続けている。

またさまざまな土地で、出会ったひとたちとの対話や、
そこで触れたもの、ことから生まれた思いを表現する
公開制作や展示を行っている。

刊行物には
「ATO 跡」(2009年、between the books)、「書の棲処」(2006年、赤々舎)、
「石の遊び」(2003年、平凡社)等があり、
作家活動の他に
「コレクション 戦争×文学」(集英社)、「石原慎太郎の文学」(文藝春秋)
をはじめとした、書籍の題字も手がけている。

「華雪 kasetsu」ホームページ

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今回こうして繋がった様々な事柄を、

大切に大切にこれからも紡いでいこうと思っています。

華雪さん。本当にありがとうございました。

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